2011年12月31日土曜日


楽しみにしていた一冊の本が先日届きました。

HOME KITCHENS
「幸せをつくり出す、オーダーキッチンのある暮らし」



「22組の普通の家族のそれぞれの幸福なキッチンそして食卓」
のサブタイトルがとても魅力的。
お隣に住むAさんのお宅かもしれません。

それかもしかしたらお向かいのBさん?

それぞれの家族が自分たちの家族構成やライフスタイル、
趣味や想いに合わせて作ったオーダーキッチンの
お話がたくさん詰まった一冊です。

「キッチンの紹介」というより、本当に一つ一つの家族と
キッチンのストーリーになっているところがまたユニークでとても面白いです。

ページをめくるたんびにそのご家族の世界に引き込まれるような、
読んでいてとても気持ちの良い本でした。



家族構成やライフスタイルによって
どのようなキッチンが自分に合うか、みんな違います。
その空間の特徴に合わせながら
自分にぴったりのキッチンができるのが
オーダーキッチンの素晴らしさです。



22組の普通の家族の、それぞれ違った特徴のある22のキッチンのお話を読みながら自分もその22組に加わったらどのようなストーリーになるんだろう、
どんなキャッチフレーズがつくんだろう、とちょっと夢を見させてくれました。 



イギリス人はキッチンとは家の心臓(ハート)であるとよく言います。

家族の幸せはキッチンから始まるとも言われます。

キッチンとは家の中では一番動きのある、
一番イキイキした場所ではないでしょうか。

美味しいお料理ができ上がる場所だけではなく、
楽しい会話やコミュニケーションの場、
家族やお友達との絆を深める場所でもあるのだと思います。

お料理をしながら家族とお話をしたり、子供が宿題をしたり、
趣味の何かをやる場所であったり。

どれだけ小さくてもお家の中でのかなり大きな存在感のある場所です。


Home Kitchens を読んでいてキッチンが家のハートであるということを
改めて感じさせてくれました。

Home Kitchens のサイトはこちらから。
とても素敵なムービーもぜひご覧になってください!



今年も残りあと数時間となりました。
ブログを読んで下さった皆さん、本当にありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い致します。
皆様にとって来年は素晴らしい一年であることを心からお祈り致します。
Have a wonderful New Year and see you in 2012 !!





2011年12月27日火曜日

ボクシング・デイ


12月25日、クリスマスディは100%リラックスの一日でした。24日のパーティーの残り物を食べたり、散歩したり、そして夕方は久しぶりに二人で映画を見に。大したことはしなくてもなかなかいいクリスマスでした。

通常は25日にクリスマスディナーをするのですが今年は曜日のこともあり24日に。それでクリスマスの日にのんびりできたのでなかなか良いプランかもしれません。たまたま今年は3連休だったこともありますが。

クリスマスの翌日はイギリスでは「ボクシング・デイ」。イギリスでは休日です。
昔、教会で集めた寄付金が入った箱を、貧しい人達に分けるために開ける日であったことからこう呼ばれるようになりました。

また、クリスマスデイに働いてくれた使用人達が休む日でもありました。家族と過ごすために帰る際に主人はプレゼントの入った箱を渡していました。

ボクシング・デイの伝統は今でも続き、この日には郵便、牛乳、新聞などの配達人にちょっとしたお礼を渡しています。

感謝の日、思いやりの日とも言えるのかもしれませんね。


今年は24日に祝ったことで我が家のボクシングデイは25日。お昼はもちろん残りのターキーでサンドウィッチを作って食べました。前日のターキーも美味しかったのですが、コールドターキーとスタッフィングをアップルソースと一緒に挟んだサンドウィッチは格別。毎年の楽しみです。



どれだけの人数がいても大きなターキーは必ず残るので昔からクリスマスからお正月までの間はターキー三昧の日が続きました。ターキーサンドウィッチはもちろんですが、残った骨や首の部分から作ったターキースープ(かなりの量なので残りはストックとして冷凍して、後日お鍋、雑炊、などなどに使っています。母は昔このスープでお正月のお雑煮も作っていました!)。ターキーサラダ。最後に残った小さい切れ端はターキーチャーンに。がんばって焼いた値打ちはかなりあります!

残ったターキーの骨や使わなかった首の部分を野菜と数時間茹でて作ったターキースープ。
塩、胡椒とちょっとだけチキンブイヨンで味を整え、生クリームを加えてまろやかに仕上げました。







2011年12月24日土曜日

Ready, go!

今日は12人でのクリスマスディナー。 

9am
ムードを盛り上げるためにクリスマスミュージッくON!



まずはターキーに詰めるスタッフィング作り。
ターキー一羽分にはフライパン2個分!



リンゴにシナモンをちょっと入れて煮込み、アップルソースを作ります。



茹でる野菜の下準備。芽キャベツとにんじんは我が家の定番。



リンゴが煮たったのでつぶします。


そしていよいよターキの出番。

「ターキー?ターキー!ターキー!ターキーだ!
とくにベイリーはターキーが大好き。


スタッフィングを詰めて味付けをして...



「早くターキーちょうだいよー」


そしてオーブンに入れます。 
手を合わせて「ターキーさん、がんばってね。
今年も美味しく焼き上がってください」
とひとこと言うのが毎年の儀式。 

ここから約3時間のバトル。
焼き具合、表目が先に焼きすぎないように確認したり、
流れ出た肉汁を上からかけてあげたり、
ターキーさんをオーブンの中に入れてあとは焼くのを待つだけではありません。
何年作っていてもやっぱり緊張します。


「ねえ、ターキーまだなの?この匂いがたまらないよ」
ベイリー、今日はすっかりターキーストーカーになってしまいました。


「私は言われた通りにこっちで静かにまってるのに...」(ボニー)



料理しながらのワインって特別に美味しく感じます。



その間にお芋さんの準備とテーブルのセッティング。
今年はテーブルがとても長い!
大勢なので本当にシンプルです。



4pm
焼き上がりました! 
肉汁を落ち着かせるためにしばらく寝かせてその間にお芋さんをオーブンへ入れ、
野菜を茹でてグレイビーソースを作って今年の クリスマスディナー 完成!



HAVE A VERY MERRY CHRISTMAS!!!!









2011年12月23日金曜日

クリスマスにはミンスパイ


今日はミンスパイ作りの日でした。
ミンスパイとはイギリスのクリスマスには欠かせないスィーツ。
「ミンス」とは「ミンスミート」の略。かつてはお肉を入れていたことからこのような名前がついたそうですが今はブランデーなどのお酒やスパイスにつけ込んだフルーツとナッツのみじん切りが入ったパイを「ミンスパイ」と呼ぶようになりました。



クリスマスの12夜(1月6日まで)の間に一日一個を食べると幸運が訪れるといった伝説もあり、ミンスパイのないクリスマスなんてあり得ない、と多分ほとんどのイギリス人は言うことでしょう。

ミンスパイはクリスマスのデザートとはまた別のもの。イギリスのクリスマスデザートには同じくフルーツやナッツをブランデーにつけ込んで作る「クリスマス・プディング」といったお菓子があります(プディングと言ってもプリンではなく、どちらかというとフルーツのケーキに近いものです。イギリス人はデザートのことを「プディング」と呼ぶのです)。

小腹が空いたときにつまんだり、寝る前にブランデーと一緒にちょっと食べるおやつのようなものがミンスパイ。 


ブラッキン家では子供の頃、クリスマスイブに寝る前に必ずミンスパイ一個とブランデーを一杯、手紙を添えてサンタさんのためにテーブルに置いていました。たった一晩で世界中を雪車で走り回って子供達にプレゼントを運んでいるサンタさんはきっと疲れてお腹も空いているに違いないから、と思っていました。まあ、良いプレゼントを残してくれるように、とごますりだったのかもしれませんね(笑)。 確かに翌朝にはミンスパイはなく、ブランデーグラスも空になっていました。そして紙ナプキンにはThank you! とサンタさんからのお礼のメッセージまであり、大喜びしていたことをよく覚えています。きっとイギリスではほとんどの家庭で同じようなことをしているのだと思いますが当時はサンタさんは毎年ブラッキン家のミンスパイを楽しみしてやってくる、と勝手に思い込んでいました!



ミンスパイに一番合うのがショートブレッド風の生地。瓶入りのミンスミートを包んでオーブンで焼きます。もちろん家庭によっては数週間前からフルーツとナッツをお酒につけ込んで作る人もいます。 出来上がったら粉砂糖を軽く振ったり、生クリームをつけて食べたり。早速今日、一個試食をしました。この味を味わうとクリスマスが始まったな、と毎年思います。

2011年12月19日月曜日

収納の模様替え


一年間眠っていたモノを取り出して使う時期になってきました。
クリスマスデコレーション、人が大勢集まったときのための食器やワイングラス、お正月に使うものなど、いよいよ出番がやってきました。

さあ、そろそろ準備だ、と思いながらしまってあるものを取り出しているうちにどうしても収納してある他のものに手が伸びてしまいます。「これはこっちに置いた方が良いかも」「この箱、ぼろぼろになってきたので中身を新しいケースに入れ替えよう」から始まり、最終的にはクローゼットの中身を全部取り出して大規模の整理が始まってしまうことは毎度のこと。

クリスマスデコレーション、普段使わない食器やグラス類はリビングにある大きなクローゼットに収納。

年末はたまにしか使わないものを取り出す時期でもあるのと同時にプレゼントやお歳暮のような頂きものも多いのでこの際にちょっと整理するのも悪くはありません。 「他にやらなければいけないことがたくさんあるのに...」とぶつくさ言いながらも次々とクローゼットの中の模様替えをしてしまいます。

クローゼットや収納は「生きている」と考え、常に中身のものが動き回っていることが大事だと思います。動きとは、取り出したりまたしまったり、置いてある位置を時々変えたりすること。しばらく眠っているものでも時々起こしてあげて使うことでまた命が吹き込まれます。収納に動きがある=使っていること。日々使っていることで機能的になり、そして見た目もきれいに保つことが簡単になっています。そして時々模様替えをしてあげるといつも「元気で健康的な収納スペース」でいられるのだと思います。


ついでに書斎の収納も模様替えしました。シュレッダーが大活躍の一日でした。

「片づけ」とか「整理」とは呼ばず、「収納の模様替え」と最近自分では言っています。 そうすることで楽しいことになるのです。「やらなければいけない仕事」よりも「やっていて楽しい趣味」のようなものでしょうか?

我が家の収納法は「ざっくり系」。
箱やカゴ、ケース、ファイルなどにモノをテーマごとにざっくりまとめるのが好き。

模様替えした収納スペースは新鮮で良い気分転換になりました。

2011年12月12日月曜日

A White Christmas at home


久しぶりに取り出すクリスマスのデコレーション。デコレーションが入っている箱は年に一度しか中身を見ないので開ける嘆美にわくわくします。20年近く使い続けている、ベルギーに住んでいた頃に集めたオーナメント達との再会の時期がやってきました! 

一番のお気に入りがゴールドの糸の刺繍が入ったハートや星やダイヤモンドの形をした薄い布のオーナメント。


透明のガラスの中に真っ白な綿みたいなものが入っているのも面白くて気に入ってます。ガラスの中に白い煙が泳いでいるみたいです。


少しパールがかったクリーム色のオーナメントは光が当たるととてもきれい。


今年はいつもより小さなツリーなので白系とゴールドだけでかなり厳選しながらシンプルに飾りました。ライトもなし。これだけ小さいと逆にオーナメント一つ一つがかなりパワフルなかんじがしてライトも必要ないかもしれません。

あとは白のポインセチアとウィンターローズも飾って今年の飾り付は完了。




2011年12月10日土曜日

スマートに暮らす


門倉多仁亜さんとの対談「英国とドイツの暮らし方に習う自分らしさを知って、必要なモノを見極める」が本日発売のクロワッサン12/25号に掲載されました。

この号の特集は「無駄なく、スマートに暮らす。」
「スマートに暮らす」とは良い響きですね。とても気に入りました。




































門倉さんとのお話、本当に楽しかったです!
ドイツもイギリスも同じヨーロッパでも違う部分はたくさんあっても暮らしに関しての考え方で似ている部分もたくさんあるんですね。

門倉さんのご自宅は雑誌や本で拝見したことはありましたので実際にお伺いした時には感激しました。本当に素敵です。
ヨーロッパの家具と和のアンティークのブレンドのとても温かい、落ち着く雰囲気のお宅でした。 ご自分の中のドイツ人である部分と、日本人である部分の両方を感じるような。 居心地の良さは多分、お部屋が優しくご本人のことを語ってくれていたからかもしれませんね。

2011年12月2日金曜日

コンフォート・フード


ホッとさせてくれるような食べ物を英語ではcomfort food と言います。
多くの場合は食べ慣れた物。自分の国の食べ物や母親の味なのかもしれません。 寂しい時、または寒い時、体調がイマイチな時など、体と心が何となくcomfort food を求めているような気がします。 海外に住んでいたころは暖かいうどんでした。貴重なだしパックを使って作った簡単なうどん。他に具がなくても、鰹だしの香りの暖かいスープとつるつるした麺を食べると気持ちが落ち着きました。

とても不思議なのがひどい風邪をひくと急にジャンキーなものを食べたくなってしまうこと。普通であれば野菜とか、栄養たっぷりのものを体が求めるはずなのに、私の場合、この時だけは異様にビッグマックを食べたくなってしまうのです。「駅でビッグマックを買って来て」と初めて主人にメールした時にはかなりびっくりされてしまいました。 でも自分でも変だと思ってます。何故なでしょうか。熱があってしんどい時、ソファで体を毛布にくるめてビッグマックを食べるとなんとなく心が安らぐのです。子供の頃食べていたわけでもなく、とくに懐かしい想い出のある味でもあるわけでもないのに。

風邪以外の時に欲しくなるcomfort foodとは本当にシンプルなイギリス料理。昨日が何となくそんな気分でした。旅行で美味しいものをたくさん食べ、そして日本に戻るとこんどはお醤油の味が懐かしく、和食の日々がしばらく続きました。窓の外の桜の木と通りの反対側のケヤキの木も紅葉してしまい、外は寒いし雨も降りそう。別に落ち込んでいたわけではないけれど少しエネルギー補給も必要だったので夜ごはんはcomfort food でいくことに。


ポークをソテーし、にんじんを茹で、冷凍のグリーンピースを温め、ジャガイモはローズマリーと一緒にオーブンの中へ。洋食って、野菜を茹でたり、グレイビーソースを作ったり、全部同時にあつあつの状態で出せるように最後がいつもドタバタと忙しいので一品でもオーブンに任せてしまうと本当に楽。お肉が焼き上がったらグレイビーソースをさっと作り、お皿に盛りつけたお肉や野菜全体にたっぷりかける。最初から最後まで30分もかからない。内容もシンプルだけれど作るのもシンプルというのが私にとっては一番のcomfort です。