2021年3月10日水曜日

手作りで増やしたキッチン収納。  HOW TOと裏話もご紹介!

Hello & Welcome!
Home Life Style のヘザー ブラッキンです。
生まれ育ちは日本。父はイギリス人、母は日本人。

東京を拠点に住まいのインテリアのご提案、収納スペースのデザイン、
インテリアスタイリングの仕事をしているホームスタイリストです。

このブログではインテリアをはじめに、暮らしをトピックとしたことをアップしています。
お楽しみください!

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我が家の小さなキッチン。
コンパクトなところにどこか心地良さがあります
時には10人や12人が集まるパーティーやクリスマスディナーでも、
やりくりしながら意外となんとかなるのが不思議です。
もっと広いのには越したことはありませんが、、、

そんな小さなスペースなので収納が大きなチャレンジです。
正直なところ、ワークスペースが多少小さくてもなんとかやりくりはできても
収納が足りないのは日々のストレスになってしまいます。

可能な場所に、手作りであっても、
物やスペースに合わせて収納を作りながら工夫をしてきました。
限られている空間では1cmでも貴重!

こちらの棚もその一つです。


著書やSNS、雑誌の取材でも何度も紹介はしてきましたが作り方についてよく聞かれるのでご紹介しましょう。
家具づくりのプロでもなく、
DIYスペシャリストでもないのでごくヘザー流のシンプルなHow to ですが。

下の引き出しは20年以上も前、ベルギーに住んでいた頃にIKEAで買ったものです。
今は同じものは売っていませんが、
似たような木製のミニチェストは日本のIKEAにもあります。
小さなパックに入った調味料、例えばスパイスやブイヨンキューブであったり
輪ゴムや袋を止めるクリップ、爪楊枝など、細々したものをここに収納しています。

我が家ではミニチェストを2つ並べています。


How to:

★ミニチェストの横幅を測り、
さらにチェストの上から吊り戸棚の下までの寸法を測ります。
この寸法によってミニチェストの上に置くオープン棚のサイズが決まります。

でも、上から下までぴったりで作らない方が良いですよ。
5ミリぐらい余裕を持った方が安心です。

別の場所で昔、ぴったりフィットを目指して棚を作りました。
それが、ぴったりすぎてペンキを塗った後その場所に入れ込むのが大変!
ペンキを2度塗りすると厚みも出ますし、
日曜大工が決してパーフェクトではないため、小さな歪みがあると入らない状態に。
その時の棚は紙やすりで削りながらなんとかぎゅうぎゅうに押し込みました(笑)

まぁ、失敗は成功の元とは言いますよね。
そのように手作りのスキルが育ったとも言えるでしょう。

では、本題に戻ります。(余談だらけのhow to ですが、そちらもぜひご参考に!)

★縦横、奥行きの寸法が決まったら、中の棚をどう仕切りたいか考えます。
何を入れたいかによって工夫するのも良いでしょう。

私はもともと持っていたガラスのキャニスターを入れるために作りたかったので
お気に入りのキャニスターの寸法を測って、横に並べたらいくつ並べることができるか、
縦にいくつ入るか、イメージをイラストにしながら計算しました。


既存のミニチェストの幅がもう決まっているので
「あと2センチあれば、もう1個入るのに」
「なんだか中途半端にスペースが余る」
ということもあるでしょう。

そのようなことが逆になかったらものすごくラッキーと思っても良いかもしれません!

限られた寸法をどう最大限に使えるか考えるのも
パズルを解くようでDIYの楽しみでもあります。

でも、もう一つ注意したいのがもし、
お気に入りのキャニスターや容器、棚に置きたい物が壊れてしまったり、
何かの理由で買い替えたいと思った時に同じ物が見つからなかった場合のこと。
棚を容器に合わせてぴったりサイズに作りたいのであれば、
定番アイテムを選ぶのがおすすめです。
(とは言ってもある日欠品になる、ということもなくはないですね)

なので棚を取り付ける場所は、少し余裕を見ながら決めるのも良いでしょう。
ちょっと大きめにすれば将来、大きな物を置きたくなった時でも使えます。

でも、余裕がありすぎるのももったいないと思った私は
お気に入りのジャーに合わせて作りました。
しかも昔、海外で買った物。
そのため、ジャーが壊れた時にはひと回り小さいものを買うしかありませんでした。

今では不揃いも表情と思っています。
揃っていれば整頓に見えますが、
ちょっと「崩し」があっても自然に見えるのではないでしょうか。

そして、余裕を持たずにジャーに合わせて作ったことで棚がもう1枚増やせました。
この小さなスペースは我が家のコンパクトキッチンでは貴重な収納です。


★デザインと寸法を決めたらホームセンターで板を購入してカットしてもらいます。
どのような木材が良いかは何を置きたいかによって必要な頑丈さや、
どのように仕上げたいかで板を決めると良いでしょう。
私も正直、「これ」というもので決めてはいなくその都度、
ホームセンターにある板を見ながら、
そしてお店の人と相談をしながら選んでいます。

ペンキを塗る家具は高価な無垢材や木目が美しい木材を選ぶ必要もなく、
シンプルに、扱いやすいラジアタパインの集成材を選ぶことが多いです。

★カットした板はビスを使って組み立てます。
箱を組み立てるイメージで。
小さな棚でしたら釘でもOK。
この棚はあまり重たい物は置かないので釘を打っただけです。

★最後に、組み立てたらミニチェストと棚と、紙やすりで軽くサンディングしてペイント。
サンディングをすることによって余計なゴミを落としたり、
ペンキもきれいに仕上がります。

すべてを同じ色で揃えてもいいですし、
上下違う色に塗ってもかわいいかもしれませんね。
ここが個性の出しどころ!


ペンキは2度塗りすればムラが見えなくなるはずです。
壁でよく使うマット系(艶消し)のペイントよりも、
木製家具用や木部用の方がより剥がれにくく頑丈です。
また、艶消しよりも艶のあったペンキの方が汚れが落としやすいです。
キッチンなのでメンテナンスも重要なポイントですね。

どのようなペンキを使っても、
物を出し入れしているうちに表面に傷がついたり多少剥がれてくることもあります。
毎日使うキッチンなのでよく擦る場所はそれなりに剥がれるかもしれませんが、
これは手作りならではの「味」と思ってあまり気にしていません。
あまりにもひどく剥がれてきたり、汚れてきたらまた上から塗り直す手もありますしね。
気分転換に色を変えて模様替えするのも楽しいです。

この棚は、実は3回塗り直しています。
最初に作ったときはブルーでした。
その後、オフホワイト、
そして今は純白。

★ペンキ塗りが終わったところ大事なのが待つこと。
表面はカチカチに乾いていても中がまだ完全に乾き切ってないこともあるので。
ここで早まって物を置いたり、
引き出しを戻してしまうと傷になったり、剥がれたりすることも。
引き出しがベトっとくっついてしまって開かなくなることも(実際に経験済み!)

私は家具をペイントしてから物を置くのに1週間位は待つようにしています。

最後に、引き出しのことですが、
中を塗る塗らないかはどれぐらい手間をかけたいかにもよります。
あまり厚みが出てしまうと引き出しが入らなくなったり、
開ける時に引っかかることがあったり、
ペンキが剥がれることも。
ですので、もし塗るとしたら薄く塗ると良いでしょう。

このチェストの引き出しも塗りましたが、
開け閉めの時に少し引っかかることがあったので
ペンキが乾いたら軽くサンディングして引き出しと本体と触れる部分に
薄くワックスを塗ったら滑りやすくなりました。


DIY出来上がりだけではなく、プロセスも一つの体験です。
失敗すればそれを次の時のための勉強になったと思って
経験を積みながら楽しんでください。

そして想像力を使うこと。
せっかく自分で作るのであれば自分らしさを活かして作ることが大切です。
Do It Yourselfとは作るところからではなく、考えることから始まります。
何をどう作るか。
どこでどのような材料を調達するか。
どのように使いたいか。
すべてがDIYといった3文字の中に含まれています。

考える楽しみ、作る楽しみ、そして使う楽しみ。
だから我が家のDIYプロジェクトには終わりがないのです。

Enjoy!

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Thank you for reading!

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