2012年4月26日木曜日

オー・マイ・ゴッド!

父が半年ぶりに与論島から遊びに来ました。
22才の時にイギリスを経ち、バックパックひとつで世界を旅して日本にたどり着いた父ですが、最終目的は日本ではなくオーストラリアでした。長い話を短くすると日本人女性と恋に落ち、世界旅行は中断となってしまったのです。あれから50年近くになりますが、旅は中断したまま、未だにオーストラリアにはたどり着かずに今は与論島で暮らしています。


父が与論の家の屋根の上から撮った写真です。もういい加減に屋根に登るのはやめて欲しい、と言っても聞いてくれません。ここから海の向こうにあるオーストラリアのことでも考えているのかしら?

父は手がとても器用でDIY はもちろん(屋根の修理も含めて)、絵もとても上手。バックパッカー時代は自分で描いた絵を売りながら旅をしていたぐらいです。

そして字がとてもきれい。字がきれいなのはブラッキン家の遺伝も関係しているようです。イギリスの祖父はまるでモーツァルトの音楽が後ろから聞こえてきそうな美しい字を書いていました。

父の大叔父(父のおじいさんの兄弟)も字が上手でイギリスのマンチェスターで看板やロゴサインを書くのを職業としていました。あるとき、彼の字を見たアメリカのある自動車会社のオーナーが、ぜひアメリカに来て会社が作る車のロゴマークを書いてくれないか、と声を掛けたそうです。その仕事を引き受けた彼はアメリカ行きの船のチケットを購入。

しかし、出発前に奥さんが重い病気にかかってしまい、アメリカ行きが中止になってしまいました。

もうお分かりかもしれませんが、購入したチケットの船の名は「タイタニック」。先日、沈没から100周年を迎えましたね。

もしあの時にタイタニックに乗っていて助かったとしたら、誰でも知っているあの大手自動車会社の有名なロゴマークは全然違うものであったかもしれません。

でもタイタニックのあの状況でしたからきっと助かった可能性は低かったのに違いありません。

父の大叔父はその後、タイタニックの沈没のことを知ってどのような気持ちだったのでしょう。新聞を見て、胸に手を当てながら呆然と「オー・マイ・ゴッド...」と呟いている姿が思い浮かびました。


面白い話だったので何か証拠になるものが無いか調べてみたのですが、船の予約をキャンセルしていたからか乗客リストには彼の名はもちろん見つかりませんでした。そこで、自動車会社のロゴの歴史をちょっと調べてみたところ、確かに1912年、タイタニックが沈没した年にロゴが新しくデザインされていたのでびっくり! 父の大叔父の渡米の突然のキャンセルで違う人に頼んだんだ... と私の勝手な推理です。

普段とはちょっと違うお話でしたが、先日父から聞いた時に「へ〜!」と思ったのでこのストーリーを皆さんとシェアしたいと思いました。
運命とは不思議なものですね。

2012年4月17日火曜日

お誕生日もsimple was the best


 週末は主人の誕生日でした。
今年は特別なお誕生日。

特別なお誕生日には特別なワインを、と主人は大切にとってあったワインをついにあけることに。


 特別なワインとのディナーはシンプルにチーズやハム。いつもより少し種類を増やしてナッツやドライフルーツも添えて。

唯一「調理」したのがバゲットにのせて温めたヤギのチーズ。ハチミツを上からたらすとたまらなく美味しい。ついでにレーズンも一緒に。


いつもと違ってソファでくつろいでDVDを見ながらののんびりディナー。
普段は仕事の関係で外食が多い主人にとってはこれが最高の贅沢みたいです。

シンプルな贅沢でもあり、贅沢なシンプルでもありました。

2012年4月10日火曜日

いい季節になりました!

桜の時期を目指して少しずつ作っていたシェードをやっと完成しました。


シンプルなシェードなのになかなか一気に縫い上げることができず昨年からちょっとずつ慎重に作ってきました。

少々時間がかかったり、失敗があったりしても自分で家のものを作ることが大好きです。作業が大変であったり、かかる時間が長かったりするだけ情が移り、完成したときの喜びもそれだけ大きくなります。
自分で作ったものを設置した時、お店で買ったものが届いたときとはまた違う喜びや感動が味わえ、これが結構病みつきになってしまうんですよね。

もちろん何でも作れるわけではないですし、バランスも大切なので手作りばっかりの家ではありませんが、手作りとお店で買ったものがうまく共存できる家であることが私の理想でもあります。

時々チャレンジが大きすぎて途中で嫌になってしまいそうなこともあります。でもそれをなんとか乗り越えると苦労して作ったものが何よりも素敵に見えてしまうのです(かなりの自己満足かもしれませんが!)。それに、失敗や手間というのは最後には手作りのチャームポイントになるのだと思います。

途中で「あっ!やっちゃったー!」と思うことはしばしば。
直せるところは直し、ごまかせるところはごまかすのも手作りのチャレンジや魅力の一つと思えば逆に楽しくなります。

出来上がってから、「あれれ?」と言うことも。

でも、その「あれれ?」が逆にそのモノに対しての情を深めてくれることがあります。
それに、笑い話のネタにもなりますし。

そして、次回のための勉強にもなります。今回も初めてのローマンシェードだったので反省点はもちろんありました。

反省点があるとすぐにリベンジをしたくなってしまうこの私。
「やることリスト」にはすでに「秋冬のシェードを作る」と書き足してしまいました。
間に合うのかどうかはちょっと不安ですが...



今まではソフトなイメージの薄手のリネンのシェードを使っていましたが、春夏に、と思ってこんどはストライプのリネンにしてみました。
以前よりしっかりした、力強い感じがして部屋の雰囲気も少し変わって新鮮です。

窓の外の桜の木は満開です。朝シェードを開けたらまるでふわふわしたピンクの雲が窓の外に浮いているようでした。これが我が家の最も贅沢な、年に数日しか見れない貴重な「アート」です。



シェードが桜に間に合ってよかった!

2012年4月1日日曜日

遊べる壁


年明けに塗ったばかりの書斎の壁の一本のストライプですが、
再びマスキングテープは貼り



上から真っ黒に近いペンキを塗りました。


その黒に近いペンキを4回重ねて塗って、
上から再び前と同じ色、チャールストングレーのペンキを。

見た目は前と全く同じ。
でも、今回はちょっと何かが違います。
チャールストングレーの下に隠れている黒に近いペンキ、
最近カラーワークスさんから新しく発売されたMAGNET PAINT
といった特殊な塗料です。


マグネットで何でも壁にぺたぺたと貼れてしまうのはもちろん、
上から好きな色のペンキを塗れるので楽しさが2倍。
次は何処に、どのような色に、どのような形に塗ろう、
と遊び心をくすぐるようなペンキです。


もうマグネットボードや冷蔵庫の扉だけに限らず、
好きな場所でマグネットを使えるようになると「マグネット」に対する
考え方も変わりそう。

メモや大事の書類を一時的に貼るのだけではなく、もっともっと
壁面をクリエイティブに使える可能性が広がりそうです。

STORY(光文社)5月号でも紹介されました。
ペイントやフラットカーテンを使っての春の模様替えをご提案する
素敵な特集です。



ちなみに、マグネットペイントと同時に 
チョークを使って直接書くことができる
黒板のようなペイントも発売されたそう。
その名もKAKERU PAINT!
これもかなり気になっているところです。