我が家のコーヒーテーブルには私の宝物が置いてあります。
ベルギーで見つけた、古いガーデニングの道具入れ。
その中には昔、はちみつが入っていた小さな瓶や、
アンティークの薬の瓶。
与論島の海辺で拾った、ガラス玉。漁師さんが使っていたブーイでしょう。
そしてテーブルで使うコースター。
時にはちょっとものを入れ替えて、小石を入れたり、
夏には貝殻を入れたり、冬にはパインコーンを入れたり。
その時の気分で適当に。
このガーデニングの道具入れは形と風合いに一目惚れ。
最初は何を入れようかと悩んでいました。
カトラリーを入れたり、薬箱にしたり、文房具を入れたり。
玄関の小物入れに使ったり。
長年、たくさんの機能を持っていたのですが、
ものを入れてしまうとどうしても箱そのものの美しさが見えなくなってしまうことが
気になっていました。
なんだか、可哀想な、残念な...
それである時、なぜ無理してものを入れようとするんだろう、
と自分で思ったのです。
別に、収納用品として使う必要がないのでは。
この子は昔、ガーデニングの道具入れとして十分役割を果たしたに違いないのだから、
今はゆっくりリタイヤーさせてあげよう、と。
何もかも、機能的に使ってしまおうと思うのもごく自然なことかもしれません。
「もったいない精神」がどうしても働いてしまって。
でも「もったいない」とは、いろいろな考え方があるのだと思います。
このガーデニング用具入れの場合、「使わないともったいない」ではなく、
ものでいっぱいになってしまって
箱そのものの美しさや風合いが隠れてしまっている方がもったいないのでは。
そう思って、今はコーヒーテーブルの飾りとして、
見て楽しむものとしての役割を持つようになりました。