割れ目の入った、卵形の大きな石。
この石を母にプレゼントしてくださった方は
この石が大好きでとても大切にされていたそうです。
そして母もこの石を、書斎の机の上に置き、大事にしていました。
一見ただの黒い石に見えるかもしれませんが、
実は、割れているところを開けると、
中に見えるのがアンモナイトの化石の刻印。
いつ頃のものなのか、どこから来たのかも分からないこの石は
今は私の書斎で母の写真と一緒に、大事に置いてあります。
母の手には少し大きすぎたのが、
私の大きな手にはすっぽりと入りちょうど良いサイズ。
冷たく、そしてずっしりと重たく、持っているとても気持ち良い。
片手で持っていたり、両手で握っていると体の中から
気持ちがすーっと落ち着いていくのを実際に感じさせてくれる不思議な石です。
時々開けて、アンモナイトが残した美しい模様を眺めますが、
通常は閉じたまま。
開けっ放しにして飾っておいても、中身が消えるわけでも、
色あせたりするわけでもないことは十分に分かっていても
もしかしたら何億(?)年間も石の中に閉じ込められた状態だったものを
あからさまに開けっ放しに丸見えにするのも申し訳ない気持ちで
普段は閉じた状態でそっと眠らせたままに。
閉じたまま置いておくと、恐竜の卵に見えたりもして面白いです。