2012年11月9日金曜日

ワインを楽しむ


今回妹は東京でのChiantiワインのイベントに参加するために来日しました。
ソムリエさんやレストランのオーナーさん対象のイベントで
一日かけてブラインド・ティスティングや食事とワインのマッチングのランチ、そして試飲会が行われました。

食事とワインのマッチングの会では
妹が働いているFattoria Lavacchioのワインも登場することで
妹とオーナーのフェイさんと一緒に私も参加させていただきました。

テーブルの各席には1から8まで記されたランチョンマット。
その上には8本のワイングラスがずらりと。
新しいお料理が出されるごとに
順番にワインがグラスに次々と注がれます。
















最後の一品が出たところでテーブルの上はこのような状態。
全部はとても飲みきれません。
それでも8品目のお料理が出た頃にはちょっと眠気が...
この後も夕方までまだまだイベントが続くというのに!

出されたワインは全てトスカーナ地方のChianti。
一つ一つが特徴的で、一緒に出されたお料理と絶妙なマッチングでした。

















各コースの前にはワイナリーの方達が自分たちのワインの紹介も。
もちろん妹のナオミもスピーチを。
いきなり日本語でのスピーチが始まり、
参加されていた方々も驚いてようです!
















食事のマッチングの後は試飲会。
イタリアのトスカーナ地方から、
40近くのChiantiの製造者が参加されました。
















Fattoria Lavacchioのブースでは今回は4種類のワインを紹介を。

最も注目されたのが新しいワイン、Puro
Puroとは英語でピュアーを意味してその名の通り、
酸化防止剤をいっさい使われていないピュアーな赤ワイン。
 100%ナチュラルなワインということです。
ちょっと不思議な香りがして、フルーティでとても美味しかったです。

でもこの日、私が最も好きだったのが甘いワインのVin Santoでした
ビスコッティにつけたり、デザートやブルーチーズにとても合うワイン。

日本ではデザートと一緒にコーヒーや紅茶が出ることが多いのですが
ヨーロッパの多くの国ではデザートにはまたデザートワインがつくのが一般的。
(コーヒーはデザートの後に出てきます

最初から最後までそれぞれのコースにぴったり合ったワインを
楽しめる食事とはとても贅沢かもしれません。
でも素人がワインを楽しむのは、
あまり深く考えずに素直な気持ちで飲むことなのだと思います。
でも自分が気に入った、
普段でも飲めるようなお手頃なワインがいくつか見つかると
結構気軽に毎日の食事に合わせながら楽しめます。

今回の食事とワインのマッチングのイベントで講師をされていた
ワインジャーナリストの宮嶋勲さんがとても面白いことをお話されました。

色々なお料理やコースのある食事に、
それぞの料理に対して違うワインを出すことは普段の食事では難しいこと。
普通だったら一本のワインを選びます。
その一本はたくさん出る中の一品と抜群に合うかもしれませんが、
中には合わないお料理もあるかもしれません。





















しかし、逆にワインとお料理が合わないことで
ワインに対して、そしてそのお料理に対して
新たな発見があるそうです。

例えばいつも笑顔で優しい人がいて、
ある日その人の怒った姿を見るとすると
その人の、いつもと違った新たな面を発見することになります。

それによって、その人への感心が深まったり、
その人がただいつも優しくてニコニコ笑っている人だけではなく、
もっと奥深い、色々な面や感情を持っている人間であることが
確信できるのです。





















確かに、いつもただニコニコしていることだけが特徴な人は
面白くないかもしれませんね。
その人が怒ったり、泣いたり、びっくりしたり、
色々な表情を見せてくれるときっとその人のことをもっと
好きになれそう。

ワインの知識がほとんどなくても、
このスピーチのおかげで、これから素直な気持ちで
もっともっとワインを楽しめるようなれそうな気がします。





2012年11月6日火曜日

オリーブ便がやって来た


毎年この時期になるとイタリアに住んでいる妹から
嬉しい小包が届きます。
それを私は「オリーブ便」と名づけました。
小包の中身は妹が働く、トスカーナのアグリツーリスモ、
搾り立てのオリーブオイルであるから。
今頃がちょうど収穫の時期。
搾り立てのオリーブオイルの美味しさは抜群です。
お料理に使うなんてもったいない。
そのままパンにつけたり、サラダにかけたり、
オリーブオイルそのものを楽しめる親善さです。

今年のオリーブ便は更に特別。
妹が自らイタリアから運んできてくれたのです。





















オリーブオイル、ポルチーニー、パルメザンチーズなど
嬉しいお土産がいっぱい。
不思議なことに毎回お土産に含まれているのが
イタリアのブイヨンキューブ。
何故なのか、このブイヨンがいつのまにか
我が家ではかかせないものとなってしまっているのです。

今回はそのアグリツーリスモで造っている
ワインのプロモーションのために妹が来日しました。

ファットリア・ラヴァッキオではオリーブオイルも
ワインも全てオーガニック。
そしてとても美味しい。
オーガニックワインとして数々の賞も受賞しているぐらいで
今世界中で注目されているそうです。

ワインとオリーブオイルを製造しているだけではなく、
ファットリア・ラヴァッキオは素敵なホテルでもあります。
とてもオシャレでこだわりのあるアグリツーリスモとして
世界中からのお客さんがいらっしゃるそうです。
















そのこだわりとは、そこで使う全てのものがトスカーナ製であること。
食材の多くは自家栽培で朝食のジャムやジュース、
そしてパンやチーズなどももちろん自家製。
 















パンやパスタの小麦粉も自分たちで、
数百年前からある風車で造っています。
お部屋の家具、備品、食材、飲み物など、全てがmade in Toscana. 
その徹底ぶりには驚きました。
でもだからこそ「本物」を味わえ、体験ができ、
インパクトのあるバケーションになるのだと思います。
















インテリアは天然素材を使用した、
ずっしりとした重みと温かみが特徴的なトスカーナのスタイル。
一日中大きな暖炉の前で本でも読みながら
のんびりしたいような空間です。

そんなのんびりした場所から東京にやってきた妹は
うちについてまず要求してきたのが白いご飯。
おかずには何が食べたいか聞いてみると、明太子との答えが。
おかずなんていらない。
シンプルにご飯と明太子だけでいい、と。
何よりも幸せそうな顔をして食べていました。
その横にはパンとオリーブオイルを感動しながらひたすら食べている私が。
シンプルながらもそれぞれにとって最高な幸せなひと時でした。

2012年10月23日火曜日

野菜だけを楽しむ日


今週はどんな珍しい野菜があるかと楽しみで毎週土曜の朝は
家の近くにある産地直送の野菜市に行くのが最近のパターンに。

全国だけではなく、
新鮮な野菜が地元の畑からもどんどん運ばれてくるのも魅力的。

朝9時に行っても、一時間後に戻ると
また新たなものが置いてあるので 一日何回も行きたいぐらい。
それに、作っている人の顔が見られると野菜もさらに美味しいですよね。

普通のスーパーや八百屋さんにはない
珍しい野菜がよく置いてあるのが市場の面白さ。
お店の人や野菜を届けに来た農家の方達に
美味しい食べ方を訪ねたり、
おしゃべりをするのもここでの買い物の楽しみでもあります。
お店の人とのコミュニケーションの大切さを思い出させてくれます。

今週の珍しいアイテムは黒キャベツとセロリアック。





















黒キャベツと言えば思い浮かぶのがリボリータ。
白インゲンと黒キャベツのスープにパンをひたひたに浸した
トスカーナ州のお料理です。
フィレンツェの近くに住む妹の大好物でもあり、
遊びに行った時には必ず一度は食べに行きます。
しばらく食べていなかったので黒キャベツの発見はとても嬉しかったです。

リボリータとは「再度茹でる」の意味。
もともとは残り物の野菜やスープや
固くなってしまった古いパンを使うお料理だったそう。
スープと言ってもボリューム的には十分食事になります。
















古いパンはなかったのでしっかりめのパンをトースターで焼き、
器の底に並べ、上からリボリータをかけ、
仕上げにオリーブオイルを上からかけて出来上がり。





















そしてもう一つの野菜、
セロリアックとは名前も香りもセロリーに似ている根野菜。
大好きなナイジェル・スレイターさんのレシピをベースに
リンゴを加えてクリーミーサラダの前菜に。
味も何となくセロリー、でも食感はしっかりしていて少し苦め。
甘いリンゴと最高なマッチングでした。
ナイジェルさんのクリーミーなマスタードのドレッシングも
またとても美味しかったです。
















最近はこのように、野菜オンリーのメニューを楽しむ日も増えました。
肉や魚は完全にやめられなくても、たまにはベジタリアンもいいですね。



2012年10月17日水曜日

My Little Hero


先日の夜、愛犬ベイリーの様子が変であるのに気がつきました。
1階の部屋でパソコンを見ていた時に
玄関から「うー、うー」と低い声が。
見に行くとベイリーが辛そうに横たわっていたのです。
肝臓の病気を持っているため、以前にも何回も
貧血を繰り返していたものの、この10ヶ月間は
何も無かったので安心はしていました。
とうとうまた来たか、と恐る恐る歯茎や下瞼の内側の色をチェック。
やっぱり白い。体温もいつもよりかなり低そう。

夜間救急の動物病院へ駆けつけたところ、やっぱり貧血でした。
しかもかなり数値が悪く、この状態では輸血が必用と言われ
あまりのショックに私までもが貧血になりそうな気分に。
でもベイリーのためにしっかりしなければいけない。
冷静を取り戻して早速入院の手続きを。

犬の輸血とは以前にも何となく話しは聞いたことはありますが
実際に自分が関わることだとは思ったことはありませんでした。
輸血犬として登録されているワンちゃんもいるのです。

しかし我が家の場合、同じ犬種でほぼ同じ大きさ、
しかも遠い親戚でながらも一応血がつながっている
ボニーがいるではありませんか。





















やんちゃでおっちょこちょいであっても
健康と体力に関しては完璧なボニー。
若くて健康、同居犬であり、同じ犬種、遠い親戚でもあるボニーちゃん
はベイリーにとっては最適な輸血犬。
もちろん血液検査はありますが、ほぼ確実だと言われました。


辛い思いをしているベイリーを病院に残して帰るのは
胸が痛みましたが信頼できる先生やスタッフの方々
と一緒ということで何となく安心もできました。

家に帰るとボニーがいつもとは違ってちょっと寂しげな様子。
もともと可愛くてたまらないボニー。
その日は通常の何千倍も可愛いような...

「あなたは明日、一生の間での一番大きなお仕事をするのよ」
と抱きしめながら説明。 
本人はもちろん何を言っているのか、なぜいつも以上に可愛い可愛いと
言ってくれているのかさっぱり分からないにきまっていても、
何となく何か感じていたようで、ぎゅーっと苦しいぐらいに抱きしめても
全く抵抗しません。

まるで「大丈夫よ、任せてちょうだい」と伝えてくれているよう。
飼い主の勝手な、都合の良い思い込みかもしれませんが...

 翌日の朝早くにボニーを連れて病院へ。

まず血液検査などがあり、血液型など全て適合していることを確認。
それからボニーからゆっくり血を抜く作業。
そしてそれからベイリーへの輸血。これは数時間かけて入れるそう。
その後、反応を見てからやっと退院ができる、と一日がかり大仕事です。

























長い一日でした。
何かあればお電話しますとのことでしたので
とにかく電話が鳴らないようにと一日中心臓はドキドキ。
No news is good news. 

犬が家に一匹もいないのは静かすぎてとても寂しい。
でもくよくよしていないで、どうせならいないことをチャンスだと思って
ワンちゃん達がいる時に出来ないことをやろう、と思ったのですが
それが一体何なのかさっぱり分かりませんでした。

やっと思いついたのが一階の空気の入れ替え。
お天気もよかったので窓を全部開け、
玄関のドアを思いっきり開けたまんまにして
久しぶりに玄関や廊下の空気を完全にリフレッシュ。
動物を飼っているとなかなか出来ないことなのでドアを開けっ放しに
する開放感と気持ちの良さをすっかり忘れていました。
おかげさまで家の中だけではなく、
落ち込んでいた私も少し気持ちのリフレッシュができました。

そして夕方になって再び病院へ。
2階から1階の待合室にまず降りて来のがボニー。
尻尾を大きく降りながら、私たちを見て嬉しそうに飛びついて来ました。
嬉しかったのはもちろん、まるで自慢しているよう。
夫も私も褒め言葉が止まりません。
「ボニーすごい!」
「ボニー、偉い!」
「なんてお利口さんなんでしょう!」
「よくがんばってくれたね」 などなど。

そして先生が降りて来てお話を。
「ボニーは本当にお利口さんでした」と。
長時間我慢しなければいけないので暴れ出したり
嫌がったりする子が多いようですが、
全くそれがなくてずっと我慢していたそう。

え?うちのボニーが? ちょっと信じがたかいお話。
















でも(たびたびの親ばか話を許してください)ボニーは賢いし、
ベイリーの状態を見ているからもしかしたら分かっていたのかも...

以前にベイリーの様子が変だと夜中にボニーが
私たち起こして知らせてくれたことがあります。
それですぐに病院へ行けてベイリーは助かりました。

まあ、どうあれボニーは良くがんばってくれました。
大量の血液を抜いたと思えないぐらいの元気さでとりあえず一安心。

そしてしばらくするとベイリー登場。
顔を上げて尻尾を降りながら嬉しそうに私たちに挨拶。
前の晩とは正反対。すごーい!

ベイリーもよくがんばったね。
元気な顔がまた見られて思わず涙が。

これからまた同じようなことがあるかもしれなく
今後は慎重にケアをしなければいけませんが、
今はベイリーが少し楽になり、眼の輝きも取り戻せたことが一番の喜びです。

2匹いるとお互い寂しくなく、一緒に遊べて楽しいことはもちろんです。
でもこのようにお互いに助け合える、
お互いを救えるといった美しさに感動しました。 
犬だから本人達は分かっていないと思う部分もあれば、
ベイリーとボニーを愛する飼い主としては
いいえ、絶対に何か分かっている、何かを感じている、と信じています。





















今後もボニーの力を借りる必用はあるかもしれません。
そしてボニーだけでは間に合わないときには他のワンちゃんにも
助けてもらうことにもなるかもしれません。

近所に住む大型犬の飼い主達からも感動的な応援の声をいただきました。
「うちの子はまだ若くて丈夫だから必用だったらいつでも言ってね」と。

飼い主同士でお互いを助け合うことはよくありますが、
ここまで言ってくださったのには本当にじ〜んときました。

今回の出来事で犬の輸血のニーズに対しての意識がかなり
高まり、犬同士がお互いに助け合える素晴らしさを実感し、
今後それをプラスに、何かできればと思うようになりました。
自分の犬がそれで助かったということは一生忘れることありません。

しつこいようですが、本当によくやったね、ボニー。
あなたはみんなのヒーローになったのよ。