2013年3月10日日曜日

Cookie or not a cookie?


 日本でも人気のベルギーのキャラメルクッキー。
ベルギーではspeculaas(地域によって多少異なりますが)
と呼ばれている伝統的なお菓子です。
12月の聖ニコラス祭では子供達にプレゼントされるほか、
どの家庭にもあり、どのカフェでもコーヒーを注文すると
必ずついてくるぐらい人気があるクッキー。

カフェで食べたり、家で食べたり、プレゼントされたり、
私にとってはたくさんの特別な思いが詰まったお菓子です。

 














でもベルギー人に言わせるとこれはクッキーではありません。
ベルギー人に「クッキー食べる?」とスペキュラ―スを差し出すと
「それはクッキーじゃないよ。スペキュラ―スだよ」と必ず言い返すのです。

見た目も食感もクッキー。
クッキーでも、チョコレートクッキーやバニラクッキーなど
様々な種類があり、スペキュラ―スとはキャラメルやスパイスの利いた
クッキーの一種ではないかと思うのですが、
その議論をする嘆美に周りにいた頑固なベルギー人達は
そうではないと、熱くなって言い張るばかり。

たかがクッキーのことでそんなにかっかしなくても良いのに。

クッキーではないと言い張る理由の一つは
彼らのその食べ方にもあるのかもしれません。

多くのベルギー人は朝ご飯にスペキュラ―スを食べます。
そしてもっと不思議なのがその食べ方。

パンにバターを塗り、スペキュラースをその上にのせて食べるのです。
もっと「通」な人はスペキュラースをコーヒーに少し浸してから
パンの上に。

最初に見た時にはびっくり。
でも真似して試してみました。

わざわざパンにのせなくても...

そう思ったのは生まれと育ちがベルギーではないからでしょう。
みんな子供の頃から普通にやっているそうです。

久しぶりに会ったベルギー人の友達とその話題に。
「やっぱり変よ」と言う私に対して友達が
「それがね、数年前に誰かがそんなことをするのであれば
最初からパンに塗れるスペキュラースのペーストがあったらいいのに、
と思って発明したら爆発的にヒットしたのよ」と。






















そのペーストを先日、日本のスーパーでも発見。

きっとお店で見たらほとんどの人は
「へ〜、あのクッキーがペースト状になったんだ」
としか思わないはず。

でも実は背景にはそんなストーリーがあるのです。
















見た目はピーナッツバターのよう。
でも確かに、あの「クッキー」をそのままペースト状にした味。
違うのは食感だけ。

でもこの甘さは私には朝ご飯よりもティータイムかな?